人とのコミュニケーションが生まれる
誰かと何かをシェアするときのメリットで、意外に大きいものが
「人とのコミュニケーションが生まれること」だと思います。
今までは、こういったものを「煩わしい」と切り捨ててきてしまったようにも思いますが、
最近はまた「人とのつながり」が重視されてきています。誰かと何かを共有するということは、
そういった「つながり」を自然に持つためのコツになるのかもしれません。
昔は、「お醤油がなくなったから、ちょっとお隣さんに借りに行く」なんていうコミュニケーションも
頻繁でした。そういったことで、お互いの顔を見て、存在を意識して上手に生活を
していたように思います。でも、今はなかなかそういうわけにもいかないですよね。
大げさにいえば、通報されかねない状況になってしまっています。
残念ながら、「知っている人以外が訪ねてきても、応対しないことにしている」といった方や、
「お隣さんの顔もしらないし、話をしたこともない」といったケースも増えているように思います。
新たな人と人のつながりができる
そんな中で、何かをシェアするというのは、新たな人と人のつながりです。
どんなものをどういった形でシェアするのかにもよりますが、子供用品をシェアする場合は、
同じくらいの子供を持つママ同士のつながりを生み出してくれます。
使う時期が限られている上に、かなり高価なものもある赤ちゃん用品などは、
「うちの子が大きくなって、もう使わなくなったから、次はどうぞ」とシェアするのは
いい方法だと思います。節約にもなりますし、子育てに関して一緒に情報交換できたり、
会話も弾んだり。孤立しがちなママ同士を、上手につないでくれそうです。
防犯上のメリットも
また、シェアハウスの場合は、一緒に暮らしている方とのコミュニケーションを持てるというのが
ひとつの大きなメリットとなります。一人暮らしをするよりも、誰かがいるということで、
孤独になりにくいですね。防犯上のメリットもありそうです。
また、「おかえり」と言ってくれる人の存在に救われる、という方も実際にいるようです。
こちらも、孤独になりがちな一人暮らしという状態を、「シェアする」ことで
上手なコミュニケーションのきっかけになっていると言えると思います。
こういった大きなものでなくても、「私はこれは今必要ありません。誰か必要な方、
いませんか?」「今こういったものが必要です。誰か要らないという方いませんか?」
という自分の意見を表すのは、必要なものをシェアするときの最低条件だと思います。
こうしたやりとりをするのも、ひとつの立派なコミュニケーションだと言えるでしょう。
こうした人とのコミュニケーション、簡単なようで、簡単でないというのが現代の特徴だと
思います。「貸し借りをする」「シェアする」ことで人とつながりを持つことで、
もっとほかの場面でも生活しやすい環境を作ることができるのではないでしょうか。
人とのつながりの大切さが再認識されている今だからこそ、シェアというのは、
ニーズに合った方法なのかもしれませんね。